2.半導体レーザーとLEDとの違い
半導体レーザーと発光ダイオード(LED)は、どちらも半導体素子で、電気エネルギーを光エネルギーに変換して発光します。大きな違いは光の発生方法にあり、半導体レーザーは誘導放出であるのに対し、LEDは自然放出です。
光の特長としては、半導体レーザーはスペクトルが狭く単色性に優れ、位相が揃っており、指向性が高い特性を有することから、信号の読み取り/記録、通信、金属/樹脂加工、計測等の用途で使われています。
LEDはスペクトル幅が広いため単色性は低く、位相は不揃いで指向性は低くなっていますが、光が広がりながら進んでいく性質を持つことから、主に照明などの用途で広く普及しています。
半導体レーザー | LED | |
---|---|---|
スペクトル幅 |
狭い(数nm程度)単色性に優れており |
広い(数十nm程度) |
位相 (コヒーレンス性) |
光の位相が揃っており干渉を起こしやすい。 |
光の位相がバラバラ |
指向性 |
光がまっすぐ進んでいく |
光が広がりながら進んでいく |