6.半導体レーザーの安全性について
半導体レーザーから出るレーザー光は、小さな放出量であってもパワー密度が高いことから、人体に影響を及ぼす場合があります。動作しているときに発光部を直接見たり、レンズやファイバを通して見たりしないよう十分注意してください。
特にレーザーの前にレンズをつけて平行光にして使う場合には、保護メガネをつけて、光が直接目の中に絶対入らないようにするなど、注意して行ってください。
下表のように、JIS C 6802では、レーザー製品をその危険度に応じてクラス分けし、必要とする安全対策を規定しています。詳しくは、JIS規格C6802「レーザ製品の放射安全基準」を参照してください。
レーザクラス | 危険評価の概要 |
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クラス1 | 設計上、本質的に安全である。 |
クラス1M | ビーム内観察状態も含め、一定条件下では安全である。ビーム内で光学的手段を用いて観察すると危険となる場合がある。 |
クラス2 | 可視光(400~700nmの波長)で低出力(1mW以下)。直接ビーム内観察状態も含め、通常目の嫌悪反応により目の保護がなされる。 |
クラス2M | 可視光(400~700nmの波長)で低出力(1mW以下) 通常目の嫌悪反応によって目の保護がなされる。 ビーム内で光学的手段を用いて観察すると危険となる場合がある。 |
クラス3R | 直接のビーム観察は潜在的に危険であるが、その危険性はクラス3Bレーザに対するものよりも低い。 被ばく放出限界は、400~700nmの波長範囲では、クラス2のAELの5倍以内であり、他の波長に対しては、クラス1のAELの5倍以内となる。 |
クラス3B | 0.5W以下の出力。直接ビーム内を観察すると危険である。拡散反射の観察は通常安全である。 |
クラス4 | 危険な拡散反射を引き起こし得るレーザ。これらは皮膚損傷を起こすだけでなく、火災発生の危険もあり得る。 |