SHARP シャープ福山レーザー株式会社

5.半導体レーザー取り扱いの注意

初めて半導体レーザを取り扱われる方は、次のような点に注意してお使いください。加えて、アプリケーションノート、製品仕様書をご参照ください。また、絶対最大定格の範囲外での取り扱いは、故障や性能や故障につながるため、お避けください。

静電破壊およびサージへの対策

  • 半導体レーザー製品は、静電気やサージにきわめて弱いデバイスです。製品の破損や性能・寿命の著しい低下を招く恐れがあります。
    製品の受け入れから基板などへの実装(組立)に至るまで、すべての工程で対策を実施してください。
    また、製品の取り扱いに注意いただくとともに、駆動回路は設計段階からサージ対策を実施してください。
  • 具体的な静電気対策は、設備や作業者へアース接続をする、加湿(乾燥環境を避ける)、除電ブロアの使用、等です。
    また、具体的なサージ対策は、通電中にプローブを製品や回路の接点に接触させない、リップルが少ない電源の使用、スロースターター回路の使用、等です。

放熱対策

  • 半導体レーザー製品は、通電するとレーザー光とともに熱を外部に放射します。
    放熱対策が十分でない場合、製品の温度が上昇し、性能・寿命の低下や故障の恐れがあります。
  • 放射された熱は製品そのものだけでなく、それを組み込んだ機器にも様々な影響を及ぼします。
    最悪の場合は、発煙したり発火したりする恐れがありますので、適切な対策を実施してください。
  • レーザーチップの温度、すなわち、ジャンクション温度Tjを低く抑えることが大切です。
    そのために、周囲温度Taとケース温度Tcを管理して下さい。また、回路設計・構造設計ともに、十分なシミュレーションを実施してください。

実装前後の取り扱い

  • 製品の洗浄は、チップや構成部品を侵して破壊する恐れがありますのでおやめください。
  • リード部分のカットやフォーミングを行うときは、製品に強い負荷を加えないでください。
  • 製品の発光面には絶対に触れないでください。性能や寿命が低下する恐れがあります。
  • 塵や埃が発光面周辺に付着すると光学特性が低下します。作業環境は清浄に保ってください。
  • 半導体レーザー製品には極性があります。誤って逆に接続すると壊れますので注意してください。
  • はんだ付けを行う際は、パッケージ全体の加熱は避け、手はんだ等によりリード部分だけの加熱を短時間に行ってください。
  • 接着剤を使用する際は、揮発成分が製品に影響する場合があります。特にシロキサンが製品に付着すると、性能が低下する恐れがあります。
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